「9番目の音を探して〜47歳からのニューヨークジャズ留学〜」大江千里著【感想】

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本を読みながら
何度も涙ぐむほど
心が動いたのはいつぶりだろう。

日本のポップス界でのキャリアを捨て
47歳からニューヨークへ留学し
ジャズを学んだ大江千里氏の本。

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「9番目の音を探して〜47歳からのニューヨークジャズ留学〜」

NYはマンハッタンの音大
ニュースクールへ通う中で氏がジャズと向き合った体験が
約300頁にわたってつづられている。

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この本を読んだきっかけは
たまたま見かけた今年2月頃の記事
胸を打たれたから。

丁度、氏がNYへ降り立ったという
2008年ごろ、自分も王道のJazzや
Jazz系アーティストをささやかに追っていたので
本に出てくるアーティストは
だいたい知っていた。

ただ、コードに関しては
自分はまだかなり素人なので
氏の独り言のようなコード進行の話は
ちんぷんかんぷん。

音楽に詳しい人なら
このあたりは楽しんで読めるはず。

何よりもこの本から放たれる
世界観がすでにジャズの一種であった。

若さの中でもがく泥臭い体験
ポップスで育った自分の血をごっそりと入れ替える努力
素晴らしい先生、仲間との出会い
愛犬との信頼関係

自分の夢への一途な思い。

心に響く言葉たちは音符のようにはずむ。

彼は生粋のアーティストであり
詩人であると感じさせる。

執筆の経験もあるようだから
私が目にしているそれは
調理された言葉なのかもしれない

それでも

自分の心の奥に
くすぶった様々な何かが
溶けていくような気がする度に
目頭が熱くなる。

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日本の社会にどっぷり浸かっている人達は
「何をしたいのか」
という話より

年齢、ジェンダー
未婚か既婚か
一人暮らしか実家暮らしか
正社員かニートか
年収、納税額など

社会的なラベルを
あきらかにするような質問を投げてくる人が
多いように感じる。

私がよく聞かれるのは

年齢はいくつなのか。
結婚しないのか。

確かに「適齢期」はとっくにすぎているが。
none of your business….

心の仕組み的には
自分が気にしているから人から聞かれるんだ、という。

かたや、一生暮らせるだけの金を稼いで
ビジネスは趣味でやっているという自由人にさえ
「君は結婚には向かないよ。
だって自分大好き、自由人でしょ。僕と似てるもの」
と言われたばかり。

でも、気持ちに現実はまだ、追いついていない。

知らず知らず「常識的レッテル」なエネルギーに押されて
これから先のことを妙に気にして
気弱になりかけていた時だったので

私自身にとってこの本は
とてつもない勇気をもらえる一冊となった。

形にとらわれないこと。

誰に何を言われても
自分にとっての光をめざし
進んでいく。

それでいいのだ。

Nozomi.