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【読書】「イラストのことキャラクターデザインのこと」坂崎千春 著 感想

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Suicaのペンギンや、ダイハツのカクカク・シカジカなどをデザインされた坂崎千春さんの本を読みました。イラストレーターやキャラクターをデザインするデザイナー向けの一冊です。

Contents

「イラストのことキャラクターデザインのこと」坂崎千春 

坂崎千春さんとは、芸大卒のイラストレーター。絵本作家でもあるようです。

東京芸術大学美術学部デザイン科卒業。ステーショナリーメーカー政策室のデザイナーを経て、1998年よりフリーのイラストレーター、絵本作家として活動を始める。

2001年、JR東日本のICカード「Suicaのペンギン」のキャラクターデザインをきっかけに、多くの企業や団体のキャラクター制作を手がける。絵本作家として、これまで20冊を超える作品を出版。エッセイの執筆、単行本や雑誌の装画、挿絵なども手がけている。毎年、定期的に展示会を開催し、オリジナルの靴や作品を紹介している。

この本はスキルシェア系というより、イラストレーターである坂崎さんについてまとめられた本です。ざっくりと今までの作品がどのように作られたか、仕事の流れや、また絵画線の出し方やこだわり点についても触れています。

AdobeのIllustratorが触れる人だと、だいたい言っていることがわかるので、すぐに自分のデザインに取り入れることができると思います。

「イラストのことキャラクターデザインのこと」坂崎千春 著

共感したところ

坂崎さんは、美大に在籍していた頃コンプレックスの塊だったと言います。

上手に描けないものはしょうがないと諦めて、昔から好きだった動物を中心に描く、背景を書かずに白のバック字で書く、モノトーンで書く、と言うように自分のかけるものを提出していたら、少しずつ評価を得られるようになっていったのです。次第に心に余裕も生まれ、自分の苦手だったことが長所につながっていたと気がつきました。

人は他人と比べて自分の価値を判断しがちです。あの人にできて私はなぜできないんだろうと。でも、あの人にはできなくて、私にはできることが、何かある。コンプレックスに向き合うと、自分の得意分野が見えてくるように思います。

122ページ 「イラストのことキャラクターデザインのこと

ジャンルを問わず、ついついコンプレックスに負けて卑屈になったりしてしまうことは、もしかしたら多くの人にとって経験があることなのかもしれません。

芸大に入れている時点で画力はかなり高いはずの坂崎さんでさえ、コンプレックスを感じていたとは。そこで諦めずに自分の感覚に沿ってトライすること、進むことで自分らしい表現が出来上がってくるというヒントのある体験談です。

印象に残ったところ

「イラストのことキャラクターデザインのこと」坂崎千春 著

坂崎さんは、キャラクターデザインをするとき、よく動物をモチーフにして描く理由として

  1. 動物は性別や年齢をはっきり設定せず描ける
  2. キャラクターが伝えたいメッセージを動物の特徴を借りて表現できる

という2つをあげています。

また「依頼されたキャラが訴求するターゲット層のことはできるだけ意識しない」というポイントについて「大勢の1人、1人の人の共感を意識する」ようにしているそうです。

全ての人の共感を得ようと思って作ると、本当に伝えたい事はぶれていきます。

私の場合、最終的な基準はいつも自分自身。人からどう見られたいかではなく、自分の中のカワイイを掘り下げていくことで、自分以外の人にも伝わる普遍的なイメージや描写が見つけ出せます。それをまずは1人の人の元へしっかりと届けたい。それがキャラクターデザインのスタートだと思っています。

123ページ 「イラストのことキャラクターデザインのこと

 

「最終的な基準は自分自身」というのは、もちろん坂崎さんの絵柄が好きで発注するクライアントがいてこそ成り立つものでもあります。実際の現場では、デザイナー自身が本当はこっちがいいだろうと思っていても、最後はクライアントの好みに着地することも多いと思うのです。

私の場合はそれを見越して、個人で受ける場合は、なるべく相手がどんな人物で、どんなものが好きなのかという「人間的情報」を仕入れられるなら仕入れてみたりしています。

最近では、精神分析にも生年月日の占い的観点を取り入れている医者も出てきているくらいなので、デザイナーも軽く占い的視点を持っていると、色選びや形選びも含め、相手にとって本質的に良い影響を与えるものを提供できるかもしれません。

これからキャラクターデザインを目指す人へ

「イラストのことキャラクターデザインのこと」坂崎千春 著

坂崎さんは、これからキャラクターデザインを目指す人に、こんなメッセージを送っています。

今キャラクターデザインを志す人に言葉をかけるとしたら「自分の大好きなものを書こう」と言うこと。「好きなものしか、素敵に書けない」。これだけは断言できます。

ただし「好きなものと得意なものは、必ずしも一致しない」と認識することも必要です。

焦らずに経験を積みながら、自分の「好きなもの」と「得意なもの」が結びつくところを見つけられると、自然に道が開けていくように思います。

126ページ 「イラストのことキャラクターデザインのこと

おわりに

なぜこの本を手に取ったかというと、なぜかどこへいっても、似顔絵やゆるキャラ系キャラデザのような仕事をする傾向にあるので(ゆるキャラ人気が根強い日本の傾向なんだろうか)、大手の仕事をしている人はどうやってるのかなぁと、ふと思ったのが理由の一つです。

自分の中の答え合わせのようなものですね。

独学でなんとなく自分のやり方が出来上がってしまっているので、いわゆる専門的な教育を受けないままここまでやってきていることに対する自信のなさの現れとも言えますが 笑

そこは教育受けていてもいなくても、「探求し続ける」と言う意味では満たされることがないんでしょうね。

デジ絵の絵師方面のキャラデザ本ではなく、このジャンルのキャラデザ本は以外と少ないので、海外のメソッド本などを翻訳したものなども出版されるといいんじゃないかなぁと思いました。

 

 

Nozomi.

 

 

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